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2014年5月23日 (金)

新しい花芯構造のバラ

5月もぼちぼち終わりに近づいてきましたが、なんといってもこの季節はバラのシーズンです。

ということで、今回は新しい花芯構造を持つバラをご紹介します。

新しい花芯構造を持つバラ 左奥:TypeA 中奥:TypeQ 右奥:TypeT 中段:TypeK+ 手前:TypeK
新しい花芯構造のバラ
左奥:TypeA 中奥:TypeQ 右奥:TypeT 中段:TypeK+ 手前:TypeK

折り紙でバラを折る際の花芯構造(花の中心のつくり)として代表的なものに、川崎ローズ佐藤ローズなどに用いられている「ねじり折り」、(実際にはねじり折りとその立体化になりますが…)比較的簡単なバラに用いられる「ツイスト系花芯」などがあります。

「ねじり折り」は写実性に優れた美しいバラが出来上がりますが、ねじり構造ゆえの点対称な配置が必要で、どうしても外周花弁の構造が複雑になりやすいようです。

そこで今回は、「ツイスト系花芯」でも「ねじり折り」でもない新しい花芯構造を検討してみました。(といっても、ツイスト系花芯の派生形というか延長ではあるんですが…。)

今回はシンプルな花弁で、いくつかの新しい花芯構造をお楽しみいただきたいと思います。

最初は花芯構造Type Qです。

Type Q 花芯のバラ(Qローズ)
Type Q
花芯のバラ(Qローズ)

以前ご紹介したQローズです。ツイスト系からの派生形で、花芯構造検討のベースになっています。

従来のツイスト系の花芯とは異なり、予め中心部が出っ張らないよう折り込んで形成してあります。このため単純に中心を(押し込むことなくねじるだけで花芯形成ができます。

ツイスト系ほどじゃありませんが、ねじって形を整えるのでTypeQと呼んでいます。

写真のバージョンは以前のものより少し花弁の尾根ラインが長くなっています。

中心部を押し込んで花芯を形成する従来のツイスト系花芯では、押し込まれた紙は内部で押し潰され正体不明になっています。本来内部で押し潰された折り紙も大事なリソースなのですが、もうこれを別の形で再利用することは難しいと思います。

しかし、花芯中央の押し込みに相当する部分を折り紙的に折って形成してやることで、折り込まれた内部のリソースを有効に活用できる可能性がでてきます。

この花芯TypeQの内部に折り込まれたリソースを有効活用して、新しい花芯構造を実現しようというのが今回の試みともいえます。

以下、花芯TypeQからのバリエーションをいくつかご覧ください。

 

○花芯構造Type T

Type T 花芯のバラ
Type T
花芯のバラ

花芯TypeQの中央に切り込みが入った構造になります。TypeQと同じシルエットを別の折り方で実現してみたら、切り込みが入っちゃったという感じです。

花弁枚数の少ない一重のバラなどの表現によさそうかなぁと思います。

切り込みが入った様子がアルファベットのTの字のようなので、TypeTと呼ぶことにします。

 

○花芯構造Type A

Type A 花芯のバラ
Type A
花芯のバラ

TypeT花芯の花弁はそのままに、中心部を対称にひらいた花芯です。

TypeTを作る過程で、うまく中心が閉じなかった失敗作から生まれたというか、ひらきなおりました。

花芯中央部が開くことで、花びらのボリューム感を少し増すことができますが、花弁中心の連続性が損なわれ今一つちょっと残念な感じです。

花芯部を逆からみると、アルファベットのAの字のようなので、TypeAと呼ぶことにします。

 

○花芯構造Type K(巡回中割折り)

Type K 花芯のバラ(巡回中割折り)
Type K
花芯のバラ(巡回中割折り)

TypeTの中心部は左右対称にひらいていますが、これを左右非対称にねじるようにひらいた構造になっています。

ねじり折りライクな花芯形状で、一番バラらしい花弁構造が実現可能なのではないかと思います。

折り方の呼び名ですが、いわゆる中割り折りを、互いにぐるっと追いかけるように(4か所)同時に折って形成するので(暫定的に)巡回中割折り」と呼ぶことにします。

当初、思いついてはみたものの、なかなか難しくって折れない技法になってしまい苦労しました。(こんなの折れないよ~!と泣きじゃくりながら)試行錯誤をくりかえした結果、何とか普通の方にも比較的簡単に折れる方法を編み出すことに成功しました。まぁ、でもちょっとクセのある折り方かもしれませんね。(ちなみに折るのはTypeTが一番難しいというかコツがいるかもしれません。)

花芯形状の呼び名としては、非対称にひらいた形状がアルファベットのKの字に見えたのでTypeKと命名しました。

 

○花芯構造Type K+(巡回中割折り)

Type K+ 花芯のバラ(巡回中割折り)
Type K+
花芯のバラ(巡回中割折り)

花弁のボリュームをもう少し増せないかということで、TypeK花芯の中心部と花弁のリソース配分をちょっと変更したものです。

花芯中央の沈みこみを底面まで達しないようにして小さくし、その分のリソースを花弁に割り振っています。

花の中心部に向かって花弁がゆるやかに沈み込む感じはTypeKのほうがいいような気もしますが、当初の目的通り花びらのボリュームは出せたと思います。

折るのはやっぱりTypeKよりも、ちょと難しくなっちゃいますが、まぁバラとしての完成度は高まったかもしれません。

 

新しい花芯構造を持つバラ 左奥:TypeA 中奥:TypeQ 右奥:TypeT 中段:TypeK+ 手前:TypeK
新しい花芯構造のバラ

左奥:TypeA 中奥:TypeQ 右奥:TypeT 中段:TypeK+ 手前:TypeK

以上、新しい花芯構造をもつバラをご紹介しました。すべてシンプルなQローズをベースに花芯構造のみ変更したものになっています。

いずれもツイスト系花芯からの派生形なので、中空構造にならず同一の外周花弁と組み合わせることができます。

さて、どのバラが気に入りましたでしょうか。

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