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2015年3月27日 (金)

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(斜方格子)L2

横浜は桜の開花も発表されて、いよいよ本格的な春モードに突入してきました。

風はまだちょっと冷たく感じる時もありますが、お日様はポカポカです。

今回は知る人ぞ知る薔薇の折り紙の名作、川崎ローズ「薔薇」を5角形から折った作品をご紹介させていただきましょう。

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(斜方格子バージョン)L2です。

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(斜方格子バージョン)L2
5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(斜方格子バージョン)L2

川崎敏和氏のバラ、川崎ローズ「薔薇」を5角形から折る試みは以前(2012年6月)にもご紹介させていただいています。

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(正方格子)L1

今回のバージョンL2は、グリッド線のマス目が正方形の正方格子構造から、グリッド線が72°・108°で交差するマス目がひし形の斜方格子構造に変更した作品になっています。

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」L2(上から見たところ)
5角形から折る川崎ローズ「薔薇」L2(上から見たところ)

川崎敏和氏が創作したバラは(一部を除いて)、グリッド線と呼ばれる格子状の折り線を入れ、このグリッド線を目印に折り進めてゆく作品になっているのはご存じかと思います。

川崎ローズの最高峰「薔薇」は、このグリッド線が紙に対して22.5°傾いているのが特徴で、この傾きのために難しいというかややこしい作品になっています。(もちろん、この22.5°の傾きによって美しい外周花弁を形成しているわけでもあるのですが…)

4角形から折るオリジナルの「薔薇」を、5角形の紙から折るための手法として、最も考えやすいのが、このグリッド線を4角形から5角形に変換(写像)する方法です。

5角形の紙の上にグリッド線さえ移植(変換)できてしまえば、あとはこのグリッド線をたよりに、オリジナルと同様に折り進めてゆけばよいわけです。

以前ご紹介したバージョンL1では、最終組み立て工程の「立体中割り折り」・「立体かぶせ折り」をオリジナルに忠実に再現するため、マス目が正方形の正方格子をグリッド線として用いていました。

正方格子の適用で、(もくろみ通り)「立体中割り折り」・「立体かぶせ折り」は問題なく実現できたわけですが、これらの「立体中割り折り」・「立体かぶせ折り」は底面が正方形の角90°(サイコロの角)を形成する折り方であるため、5角形の底面を持つ5角版とはうまく整合しないという問題が残っていました。

具体的には、5角形の108°の角に、90°の「立体かぶせ折り」をちょっと無理して行わなければなりませんでした。(まぁ、最終工程ですし、18°の誤差なので、「ちょっときついなぁ」程度でほとんど問題なく折れちゃうんですけど…)

そこで今回は、「5角形の108°の角」に完全に合う「立体中割り折り」・「立体かぶせ折り」を実現するために、マス目が72°,108°の角を持つひし形の斜方格子をグリッド線の構造として採用することにしました。(こう書くと簡単なようですが、ここまで来るのには結構大変な道のりだったんですけどね。)

正方格子
正方格子

斜方格子
斜方格子

グリッド線の間隔は、オリジナルの4角版と全く同様に分割すると、4角から5角への変換で生じる歪の影響で外周花弁が極端に小さくなってしまうので、分割数を少し変更(オリジナルが8等分であるところを9等分に)してあります。

これに伴い、2重中割折りの位置も1マス内周側に移動させています。

5角形から折る川崎ローズ「薔薇」L2(裏から見たところ)
5角形から折る川崎ローズ「薔薇」L2(裏から見たところ)

こんな風にして、なんとかオリジナルの雰囲気をほぼ完全に残したまま、5角版の川崎ローズ「薔薇」を完成させることができました。

ご覧のように、無事に5角形の底面にぴったり合った「立体中割り折り」・「立体かぶせ折り」も実現できています。(拍手!)

問題点は、底面が完全に閉じずに中央に穴が開いちゃうことですね。

これは1辺の長さは同じであっても、正方形から5角形になったことで、底面の面積が増えてしまいカバーしきれなくなっちゃったのが主な要因です。(まぁ、裏面なのでこれでいいことにしておきましょう。)

底面のサイズで決定される外周花弁の直径も、ねじり折り(とその立体化)の構造で定まる本来の花径より大きくなっています。このため、若干ですが内周から外周花弁へのつながりにスムーズでない感が残っています。(まぁ、誤差の範囲ということでご容赦いただけたらと思います。ちょっとゴージャスになったとということで…)

底面のしっかり閉じた、タイトにギュッと締まった外周花弁がお好みの方には、正方格子を使ったバージョンL1をおススメします。(5角の角に90°のかぶせ折りなので、タイトに締まりすぎてるってゆう感じかもしれませんが…)

さて、ここまでお読みになられた賢明な読者の皆様方は、既にお気付きかと思いますが…、この作品はグリッド線を入れるのがとっても大変(というかめんどくさい)です。(オリジナルの4角版でも結構面倒だったのにねぇ)

逆にいうとグリッド線さえ入れてしまえば、あとはほとんどオリジナルと同様に折り進めるだけです。(まぁ、「5角形のねじり折り」とか慣れないと難しい箇所もありますけどね。)

とりあえず、オリジナルの川崎ローズ「薔薇」がきちんんと折れないと、5角版は折れませんので、まだ折ったことのない方は、まずオリジナルから取り組んでみてください。

さて5角形から折る川崎ローズ「薔薇」(斜方格子バージョン)L2、いかがでしたでしょうか。

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精度の高い5角形の切り出し方こちらの記事をご参照ください。

川崎ローズ「薔薇」(オリジナル)はこちらに掲載されています。

  川崎敏和著「ばらの夢折り紙 」(朝日出版社)

  川崎敏和著「究極の夢折り紙」(朝日出版社)

  川崎敏和著「折り紙夢WORLD 花と動物編」(朝日出版社)

  川崎敏和著「バラと折り紙と数学と」(森北出版)

 

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