ツイスト系バラへのねじり折りの導入-2
前回ご紹介した新しいバラの構造や作品として出来上がるまでの経緯の2回目です。
左:ねじり折りバードベースローズ、右:バードベースローズ(オリジナル)
さて、前回はバードベースローズの花芯を、川崎ローズなどのバラに用いられている「ねじり折り」による花芯に挿げ替えてしまおうという(無謀な)試みにチャレンジしてみました。
バードベースローズ(左)とねじり工程前の状態(右)
バードベースローズは、鶴の背中に当たる部分(風船の基本形)が花芯領域(ねじる部分)に相当します。
左手前:ねじる前のバードベースローズ(オリジナル)右手前:ねじり折りを導入したもの
中央奥:ねじり折りを排除したもの
この花芯領域を前回示したねじり折りのための新たな花芯領域と入れ代えると「ねじり折り花芯」を導入することができます。
ねじり折りを導入したバードベースローズ
前回は、オリジナルのバードベースローズの外周花弁構造を全く変更せずに花芯領域のみの挿げ替えを行ってみましたが、ねじり折り導入により、外周花弁が広がって、ちょっと平べったいイメージになってしまいました。
そこで、今回は少し修正を加えて、もう少しバランスの良い作品に 仕上げたいと思います。
花高の変更
まず、花の厚みを出すため、ねじり折りの巻きを深く変更しました。
さらに、外周花弁の形状も一部修正し、新たな「ねじり折りバードベースローズ」としました。
ねじり折りバードベースローズ
結局、あまり特徴のないスタンダードなバラに仕上がってしまいましたが、シンプルでよいバランスに仕上がったと思っています。
花芯中央部は半開構造になりますが、それ以外の外周部は折り紙の裏面が出ることが無いので、普通の(裏の白い)折り紙で折れるバラである点が大変気に入っています。
ねじり折りバードベースローズ
外周花弁の構造は基本的に「鶴の基本形」なので、初心者にも取り組みやすいと思いますが、ねじり折りの導入は少し手間がかかりますので、川崎ローズなどで十分にねじり折りを練習して取り組まれることをお勧めします。
基本的に「鶴」と「川崎ローズ」が折れれば、こんな作品もできますので、どうぞお試しください。
ツイスト系に分類されるバラには他にもたくさんあります。すべてのツイスト系に適応可能ではないと思われますが、他にも適用可能なものがありそうです。
バードベースローズへの適用例からわかるように、バラのイメージはだいぶ変わってしまいます。バランスも崩れてしまうので、単に花芯の入れ替えだけではすまなくなり、結局全く別の作品になってしまうようです。
また、今回のねじり折りバードベースローズはシンプルを目指したものですが、5角形から折ってみるとか、花弁増しの手法を取り入れるなど、色々な展開がありそうです。
これらは、また後日改めて御紹介させていただこうと考えています。
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James Minoru Sakoda氏のオリジナルのバードベースローズ(Bird Base Rose)は、著書 Origami Flowers (Dover Origami Papercraft)に掲載されています。
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