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2020年5月29日 (金)

薔薇 N4 試作

「緊急事態宣言」がとりあえず解除されました。引き続き十分な注意が必要ですので、結局あんまり変わらない生活ですが、気分的には出口が見えてきた安堵感はあろうかと思います。引き続き、ご自宅での籠城のお供には、ぜひ拙著「折り紙のバラとくすだま」をどうぞ。

横浜の折り紙教室も6月から順次再開です。日曜クラスは6/7(日)、火曜クラスは6/9(火)、木曜クラスは6/11(木)より始まります。長らくお待たせしました。 また、中止になりました5月24日(日)の花の折り紙一日講座は、7月12日(日)に振替させていただくことになりました。 最新の情報は折り紙教室のご案内ページにてお知らせしております。PCならびにPCモード設定の方は、最新の情報をいつでもこちら からご覧いただけます。  

さて今回は、まだ試作段階ですが一枚折りの新作「薔薇 N4」をご覧いただきましょう。

新型の例のヤツの影響で、中断されない連続した時間がふんだんにとれるというか、やや持て余し気味だったりします。そこでヒマにまかせて思う存分手間のかかる(折りごたえ満点の?)作品をデザインしてみました。

不切正方一枚折りの限界にチャレンジ?した作品といっても、過言ではないかと思います。(あいかわらずオーバーだなぁ... ハイ。過言です。)

薔薇 N4 創作:中 一隆

花芯はシンプルなねじり折りですが、「花弁枚数とその独立性を追求する」というのが今回のデザインコンセプトです。(+思う存分手間がかかる)

「ねじり折りとその立体化」による花芯構造は、折り紙のバラの代表作とも呼ばれる「川崎ローズ」に用いられている手法で、折り紙でバラを新たに創作しようとする際には、第一候補になる構造といってよいかと思います。実際に多くのバラ作品に「ねじり折り」が採用されています。

まぁ、それゆえに「ねじり折り」を使ったバラ作品では「川崎ローズっぽさ」をいかに払拭して独自性を発揮し差別化してゆくかが開発の鍵ともいえます。オリジナル作品と胸を張って発表するためには、素人さんにもパッとわかる差異や優位性が絶対的に必要で、苦労して作品を作り上げても「川崎ローズとどこが違うんですか?」てなツッコミを頂戴しちゃうことになります。

花芯に「ねじり折り」を使うと、どうしても外周花弁は一続きの尾根が(正方形なら4つ)ぐるぐる巻き付く構造になります。単調になってしまうことを防ぐため、多くの作品ではこの長い尾根が複数枚の花弁に見えるよう、いわゆる「花弁増し」技法(2重中割り折りなど)が併用されています。

薔薇 N4 創作:中 一隆

「花弁増し」処理のためには余分に紙のリソースを割り振る必要がありますが、割り付けるリソースをケチるとどうしても平面的で単純な構造になってしまい、あたかも複数枚の独立した花弁であるかのような彫りの深い表現は難しくなります。

そこで今回のN4では、この「花弁増し」に気合を入れたというか、リソースをケチらずに「これでもか!」と割り振ることで、独立性の高い中~外周花弁を実現しています。

本来「不切正方一枚折り」の作品ですから、基本どの花弁も一枚の同じ紙からできていて、一つにつながっていています。そういう意味では「独立した複数枚の花弁」とは本質的に矛盾してるわけで、「花弁増し」技法とかテクニックとか言うとかっこいいですが、結局のところ見る人を騙し欺く技であるともいえます。ふんだんにリソースを割り振ることにより、手の込んだ用意周到な(詐欺的?)手法が可能になったともいえるでしょう。

そういうわけで、リソースの利用効率はあまり高くなく、25cmのタント紙で折ると直径5~6cmくらいになちゃいます。まぁ、それでも所期のデザインコンセプト通り、独立性の高い花弁と十分なボリュームの写実性の高い(+作るのがとってもめんどくさい)薔薇に仕上がったのではないかと思います。

薔薇 N4 創作:中 一隆

独立性の高い花弁構造が実現できたため、花弁の形状というかカールのさせ方に自由度が高く、ご自身が思われる理想的な表情・形状に整えていただくことができるのも、特徴の一つと思います。

今回の試作ではデザインコンセプトの「独立した多くの花弁」を強調すべく、くるんくるんに花弁を巻きましたので、結果として華やかなイメージになっていますが、もっとおとなしく質素で可憐なイメージに仕上げることも可能と思います。

折るのに手間がかかるのは、コンセプト通りなんですが、折り図も複雑で描くのが大変という事態に陥っており、PCと格闘する日々が続いております。(自業自得? まぁ、ヒマだからいいか... もう折り図の手順が100ステップ超えてます。)

さて、「新作の一枚折りの試作 薔薇 N4」いかがでしたでしょうか。

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当ブログの作品を集めた拙著「折り紙のバラとくすだま」(日本ヴォーグ社 ISBN:9784529059138)です。
バラのくす玉をはじめ、バラ・カーネーションの花束やバラのテーブルフラワー等の人気作品も掲載。

 

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