« 折り紙教室(2021年冬)のご案内 | トップページ | 薔薇N5(五角構造一枚折り) »

2020年11月26日 (木)

ねじり折りのバラのつぼみ N2

季節外れの暖かい(暑い?)気候が続いていましたが、ぐっと冷え込んできました。そりゃそうですよね、もう12月も間近なのに半袖ってわけにはいきませんものね。寒暖差が激しいと体調を崩しやすくなりますので、みなさまお気をつけください。

寒くなってきたこんな時期は、お家で折り紙などいかがでしょうか。そんな際には拙著折り紙のバラとくすだま 」 をぜひお手元にどうぞ。「どんな作品が掲載されてるの?」と思った方は、日本ヴォーグ社のHP https://www.tezukuritown.com/nv/g/g109351/ にて目次と作例写真のページが「立ち読み」という形でご覧いただけますので、参照してみてください。日本ヴォーグ社「折り紙のバラとくすだま」 立ち読みページ

さて今回は、「ねじり折りのバラのつぼみ N2」をご覧いただきましょう。

「ねじり折り」と「その立体化」を使ったシンプルな構造のバラのつぼみです。ご存じのように「ねじり折り」と「その立体化」は、折り紙のバラとしてはスタンダードな構造です。そうなんですが、「ねじり折り」の花弁尾根が中心からずれた配置は以外と複雑というか対称性が低く、なかなか一筋縄ではいきません。

バラのつぼみN2 創作:中 一隆

特に立体構造として、きちんと底を閉じるように設計するのには結構苦労します。そんな中、折り紙らしい理詰めの構造であるにもかかわらず作品としてバランスの良い形状を追求してゆかなければなりません。

このバラのつぼみN2は、外観的には「初代川崎ローズ」を少し縦長に引き延ばしたイメージです。しかしながら骨格構造は大きく変わっており、極めてシンプルな造りで、底部の蓋を閉じられるよう工夫をしています。

バラのつぼみN2 創作:中 一隆

具体的には、うまく設計を工夫することで、ねじり折りによる非対称なオフセットを、花弁増しリソースに割り当てることでキャンセルする構造になっています。

もう少し詳しく説明すると……。

「花弁増し」は、段折り等によって花弁を重複させ、あたかも複数枚の花弁であるかのように見せる手法ですが、どうしても紙を重複させるためリソースを余分に必要とします。

また「ねじり折り」では、花弁の尾根ラインが紙の中心でなく少しずれて配置される特徴があります。この中心からのずれ(オフセット)幅を上手く「花弁増し」のリソースに割り当てることで、あたかも花弁の尾根ラインが紙の中心にあるかのように扱うことができ、以降の処理(底蓋を閉じるなど)を素直かつ単純な構造で行うことができるようになるわけです。

バラのつぼみN2 創作:中 一隆

今回はより「つぼみらしさ」を出すため、花を軽く包み込むような「がく」も新たに開発いたしました。

15cmタント紙で折れるシンプルな構造ですが、つぼみらしいバランスの可愛らしい作品に仕上がっていると思います。

さて、「ねじり折りのバラのつぼみ N2」いかがでしたでしょうか。

お気に召していただけたら、ぜひ投票ボタンをポチっとおねがいします。

 

当ブログの作品を集めた拙著「折り紙のバラとくすだま」(日本ヴォーグ社 ISBN:9784529059138)です。
バラのくす玉をはじめ、バラ・カーネーションの花束やバラのテーブルフラワー等の人気作品も掲載。

 

折り紙の楽しさを感じていただけたら、ぜひお近くの折り紙教室へ。

自分で折れたらもっと楽しい。折り紙教室の詳細はこちらです。

折り紙講師のご用命・個人レッスンも承っております。ご依頼・お問い合わせは、こちら メールフォーム からどうぞ。

Instagramへの投稿始めました。スマホからでも高画質の画像をお楽しみいただけます。(@kazutaka.naka)  PCの方はWeb版はこちらから。

Instagram

https://www.instagram.com/kazutaka.naka/

スマホでご訪問の方は、ブラウザ設定をPCサイトモードにしていただくと、当ブログのすべてのページがご覧いただけます。

 

|

« 折り紙教室(2021年冬)のご案内 | トップページ | 薔薇N5(五角構造一枚折り) »

折り紙」カテゴリの記事

バラ」カテゴリの記事

オリジナル作品」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 折り紙教室(2021年冬)のご案内 | トップページ | 薔薇N5(五角構造一枚折り) »